マクロビオティックのお菓子レシピを見ると、材料に「ベーキングパウダー(アルミフリー)」と書かれているものを多々見かけます。
また自然派のお菓子を作るお店でも「当店のクッキーやマフィンにはアルミフリーのベーキングパウダーを使用しております」と注意書きをしている所もあります。
ベーキングパウダーの成分表を見ても「アルミ」の文字は見当たりませんが「焼ミョウバン」の表示がある製品にはアルミが使われています。
ミョウバン=アルミニウム化合物です。
アルミとマクロビオティックには直接の関係はありませんが「子どもや人体の健康に害を与える危険性がある」として、使用が避けられている傾向にあります。
アルミフリーベーキングパウダーが使われる理由
- アルミの過剰摂取になりやすい
- 身体への影響は?
アルミの過剰摂取になりやすい
世界保健機関(WHO)などによる専門家会議は、アルミを一生とり続けても、健康に影響がない1週間の許容量を体重1キロあたり2ミリグラムに定めている。
(中略)
厚労省は2011~12年度に、様々な食品に含まれるアルミの量を調べ、食事の調査をもとに年齢層ごとの摂取量を推計した。このうち1~6歳は、平均では許容量の4割におさまったものの、多くとる5%の人は許容量を上回った。7歳以上はいずれも許容量内だった。
1~6歳はアルミの4割を砂糖類・菓子類、3割を穀類からとっていた。アルミは自然界にも存在し、生鮮食品にも含まれるが、膨らし粉(ベーキングパウダー)に含まれるミョウバンなどが影響しているとみられる。
1kgあたり2mg(0.002g)がアルミの許容摂取量であれば、身体が小さく、体重の軽い子どもがベーキングパウダー入りのお菓子やホットケーキを少しでも食べると、簡単に摂取量をオーバーしてしまいます。
身体への影響は?
アルミニウムは過剰に摂取すると、腎臓や握力に障害が置きたり、神経の発達に影響が出る可能性が指摘されています。
いずれも動物実験での結果なので、人体への影響に関しては解明されていませんが、成長過程の子どもがいる家庭やマクロビオティックを実践する人の中には、アルミフリーのベーキングパウダーを使う場合も多いです。
ただし身体に入ったアルミニウムは、約99%が吸収されずに排出されます。
あまり過度に危険視する必要も無いと思います。
アルミとアルツハイマーとの関係性が世間を賑わせていた時期もありましたが「アルツハイマーの原因がアルミニウムの摂取によるもの」という明確な科学的根拠はありません。
どうしてもベーキングパウダーに含まれるアルミ(焼きミョウバン)が気になる時は、アルミフリーと書かれたベーキングパウダーを使うか、食用の重曹を使うと良いです。
アルミフリーのベーキングパウダーまとめ
市販の有名、入手がしやすいアルミフリーベーキングパウダーをまとめました。
【ベーキングパウダー(ラムフォード)】
アルミフリーのベーキングパウダーの代表的存在。
赤い缶に入っており、計量スプーンでも取り出しやすいフタになっている。
天然の鉱物から採取された2種類の成分で作られたベーキングパウダーで、主原料は「第一リン酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、コーンスターチ(遺伝子組み換えでない)」。
【ベーキングパウダー(明治屋)】
スーパーマーケット、飲食店の老舗「明治屋」オリジナルのベーキングパウダー。
缶タイプで100gまたは470g入りがある。長年愛用者が多いベストセラー商品の一つ。
成分はリン酸二水素ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、L-酒石酸水素カリウム、コーンスターチ。
【 ベーキングパウダーアルミフリー(共立食品)】
焼きミョウバン不使用でスーパーなどで良く見かけるベーキングパウダー。
一袋10g入りで小分けになっているので、湿気などの心配がない。
成分は酸性ピロリン酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、d-酒石酸水素カリウム、ステアリン酸カルシウム、コーンスターチ(遺伝子組換えでない)。
【ベーキングパウダー(日清)】
パッケージには「アルミフリー」の記載はありませんが、賞味期限が2012年6月以降の商品にはアルミが含まれていません。
一袋5g。一回のケーキ、クッキー作りにピッタリの使い切り分量になっています。
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