マクロビダイエットとは、マクロビオティックを食事に取り入れたダイエット方法です。
「数ヶ月続けていたら、いつの間にか痩せた」「体重が良い感じに落ちた」「体脂肪率が下がり、2kg減った」など、マクロビオティックを実践して痩せた人の話は良く聞きます。
「マクロビダイエット」という名前が付いていますが、実際の方法は普通のマクロビの食生活と変わりません。
「玄米などの穀物を主食として、野菜や豆、海藻をバランスよく食べること」が基本になります。
標準食の割合は「穀物40~60%、野菜20~30%、豆類・海藻5~10%、汁物5~10%」
自分の体質を知り、食材や調理法を「陰性」「陽性」に分けて、陰陽のバランスがとれた「中庸」を目指します。
またマクロビオティック独自の考え方に基づき、食べることを控える食材もあります。
○果実、ナッツ、甘みは週に数回だけ食べる。
○肉や魚介類、卵などの動物性タンパク質は、週または月に数回程度。
○精製された白砂糖を避け、てんさい糖、黒砂糖、メープルシロップを使う。
○サラダ油など精製された油を避け、なたね油やごま油、オリーブオイルなどを使う。
マクロビオティックで痩せる理由
- 非常に低カロリーな食事が中心
- タンパク質量が極端に少ない
- 良く噛む習慣が身に付く
- 便秘が解消する
非常に低カロリーな食事が中心
カロリーは油や脂肪分の多い肉や乳製品、油、甘い洋菓子などに多く含まれています。
マクロビオティックでは肉や乳製品、油、甘い物をなるべく避けた食生活をするので、当然低カロリーな食事になります。
マクロビオティックを取り入れた食事では、1日に最低限必要なカロリーしか摂取できません。
普段高カロリーな食生活でカロリーが消費しきれず、体重が増えていた人が、マクロビダイエットを行なえば、自然と痩せた身体になっていきます。
タンパク質量が極端に少ない
動物性タンパク質の「肉、魚、卵、乳製品」を避けるので、自然と1日のタンパク質の摂取量は少なくなります。
1日で必要なタンパク質の量は「男性50~60g、女性40~50g」です。
植物性タンパク質を多く含むのは、豆や豆製品ですが、食品によってタンパク質量に差があり、例えば豆腐200g(約1丁分)を食べると1日に必要なタンパク質の1/10程度になります。
毎食こまめに豆製品を食べないと簡単にタンパク質不足になり、タンパク質が極端に減ると筋肉量が減るので体重も減少します。
参照:肉や魚、卵を食べなくて本当に大丈夫?マクロビのタンパク質不足を改善する方法
良く噛む習慣が身に付く
主食となる玄米ご飯は、白米と比べて固いです。
その為、玄米ご飯を食べていると自然と良く噛む習慣が身に付きます。
よく噛むことで満腹中枢が刺激されて、食べ過ぎによる体重増加を防止します。
便秘が解消する
「痩せたいのに、体重が減らない」という人には、便秘がちな場合が少なくありません。
便秘になると腸内環境が悪化して、基礎代謝が下がります。
基礎代謝が低下すると脂肪が体に溜まりやすくなり、痩せにくい体になってしまうので、ダイエットに際しては便秘の改善も必要になります。
玄米や野菜など食物繊維を多く含む食材が中心になるマクロビオティクスでは、自然にお通じが良くなります。
ただし「ダイエットだから」と食事量を減らしてしまうと、食事量が少なくなり、便秘になりやすいので、いつもと変わらない量を食べることが大切です。
普段と同じ量の食事を食べていても、低カロリーなのでカロリーの摂り過ぎにはなりません。
またマクロビオティックでは油をあまり使いませんが、極端に少なくすると、便の出が悪くなってしまうので、1日大さじ1杯分を目安に油を取るようにしましょう。
痩せ過ぎ注意!
マクロビオティックの食生活を続けると「その人にとって最適な体重・体格になる」と言われます。
「太り過ぎの人は痩せる。痩せ過ぎの人は太る。適性体重の人は変わらない」ので、人によっては痩せ効果を実感できない場合もあります。
マクロビダイエットで最も気を付けたいことが「適正体重を越えた痩せ過ぎ」です。
マクロビの食事は確かに低カロリーですが、身体に必要な最低限にカロリーにも満たない食事を続けていくと、身体のラインも貧相に、ガリガリに痩せてしまいます。
タンパク質をほとんど取らないようなマクロビダイエットでは、脂肪ではなく筋肉量が減っていきます。筋肉が減ると、基礎代謝も減り、ダイエットの為に運動をしていても脂肪が燃焼されず、なかなか脂肪が落ちにくくなります。
タンパク質不足になると、体力の低下や貧血、むくみ、肌荒れ、抜け毛などの症状が出ます。
またホルモンバランスが乱れる原因にもなり「マクロビダイエットで生理が止まった」「生理不順になった」という女性の話も多く聞きます。
身体の調子がおかしくなった時や体重が極端に減り過ぎた時は、正しいマクロビダイエットとは言えないので、すぐに普通の食事に戻しましょう。
またダイエットを行なう際は、最初に体重だけではなく「体脂肪」「筋肉量」もきちんと図った方が良いです。
マクロビオティックは偏食的とも思える一種の食事療法なので「短期間でやる分には効果があるが、長期的にはおすすめしない」と言う意見もあります。
自分の身体や体調と相談しながら、無理のないマクロビダイエットを行なってみて下さい。
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